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共同戦線、ソーダ側(サイド)













 夜、それも日付がそろそろ新しい日へと変わる寸前の、闇と静寂が全てを包み込み、遥か彼方で優しく輝く月の光が程良い感じに眠気を誘っている、そんな時間での出来事であった。

「ハァ…………! このッ!!」

「フッ! ハァッ!!!」

 見渡す限り辺りに何もないだだっ広い草原にて、宙を飛ぶ空色の髪色が目立つ女性と、地面に佇む女性と思わしき形をした桃色の生物が相対していた。その二人の声と思わしき物が二つ聞こえると同時、二人は互いに急接近し、やがて吸い込まれるように肉薄した。その刹那、穏やかだった闇を打ち消すように、静寂だった世界を吹き飛ばすように鉄と鉄が激しく衝突しあう音が辺りに響き渡る。

 そのまま二回、三回、四回、五回、六回と、立て続けに鉄で何かを打ち付けた時に発するような鈍い音を連続で鳴らすと、二人は一旦距離を開けようと、まるで磁石が反発したかの如く、正反対の方向に飛んだ。

「中々……、ハァ……やるじゃない……」

 額にこびり付く汗と、顔に掛かっている聖乳を拭い、背中に生えている羽で空中に静止しながらそう呟く天使、ナナエル。
 息が上がり、いかにも天使ですと証明しているかのような白いワンピースが所々破けている状態から察するに、随分と前からナナエルは相対している相手と戦闘しているようだ。
 彼女は視線を腰に下げている聖乳へと向ける、戦闘開始時はほぼ瓶一杯まで満たされていた聖乳だが、今は既に最初にあった分量よりかなりの量が減少している。まだ半分以上は残っているが、半分を切ると彼女の最大のアドバンテージと言っていい飛行が封じられる為、残された猶予は僅かといって差し支えない状況であった。

 要するに劣勢である。

「エヘヘ、、これはボク勝っちゃうんじゃないかな~?」

 と、ナナエルの耳に――、彼女にしてはもう何度も聞き飽きた間延びした声が届く。

 その声はナナエルと戦闘している魔物、メローナから発信された物であり、それはナナエルの琴線に触れる発言であった。

「―――――――っ!!」

 自分は天使であり、地上の生物とは格が違う。そんな思想を持つ彼女にとって、今の発言は頭に血を上らせるには十二分な発言で。

「こっ、のっっ!!! ふざけんなぁあぁあああああああああああああっっ!!」

 目の前のふざけた事をぬかす相手を叩き潰さんと、念動力で動かしていた自分の獲物、セレスチャル・サーベルと共に自ら突っ込んで行くのも理解に値する行動で。

「フフ、理性を飛ばすと敗北するのは、ゲームでも、戦闘でも一緒だよ」

 不敵に笑うメローナに敗北する末路を辿るのも、ある意味当然と言ってもよい事象であった。



「ぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおっっ!!」

 咆哮を上げながらナナエルはメローナに急接近していく。それをメローナは自身の能力を用いて作り上げた、セレスチャル・サーベルそっくりの武器を持って迎撃せんと体勢を整える。

「っ!! それをっっ!! 作るなぁぁあああああああああああああああああああッ!!」

 メローナが持つソレを見たナナエルは激昂する。天界の道具を地上の人間が持つなんて事があってはならないのだ。それがたとえ、どれだけ歪な贋作であろうとも、形がそれとソックリである限り、それを許してはいけないのだ。

 ナナエルは怒りを自身の拳と念動力で操る自身の獲物に込めて、眼前でほほ笑む女に向かって全力でぶつけて行く。

 サーベルをメローナの左肩から右腰へと叩き斬るように操り、同時、メローナの右方向へと接近し、硬く握った右こぶしを真っ直ぐに突き出し、推進力によって威力を底上げした状態で殴りかかる。

「フフフ、残念~」

 ナナエルの攻撃の意図を見抜いたメローナは、自身の能力を用いて瞬時に身体を溶かし、一時的に液体化する事で、ナナエルが放つ二段構えの攻撃をいなす。

「っ!?」

 メローナが液状化する。それはつまり、ナナエル側からすれば一瞬で対象が視界から消えたという事と同義であり、一瞬彼女はメローナを探すためにコンマ単位での時間を必要とした。

 それが勝負を決める引き金だった。

 ナナエルが迷った数瞬、それをメローナは見逃さなかった。彼女は自身の身体。正確には、人間の女性でいう乳房の先端から溶解液を抽出し、茫然と立っているナナエルに向かって吹き出した。ほんの僅かだけとはいえ、その間隙だらけだったナナエルが、その溶解液を避ける事は無理に等しく、彼女はメローナの攻撃を避けきれずに、射出された溶解液を前面で受け止めてしまう。

「きゃ!!」

 溶解液をまともに被弾させてしまったその結果、彼女の白いワンピースがみるみる内に姿を無くしていき、彼女の豊満な胸や透き通るような白い肌を露わにしていく。スカートに溶解液が掛からなかったのが不幸中の幸いか。
 だが、羞恥を感じる格好にされたのには間違いなく、突如訪れたその現象にナナエルは顔を赤らめながら、身体を隠そうと腕を即座に交差させる。

しかし、その瞬間を狙ったのか、メローナはまたもや一瞬で自分の身体を人型に戻すと、大地を力強く踏み抜き、空にいるナナエルへと向かって思いっきり飛びり、正面から抱き締めるようにしがみついた。

「え!?」

 メローナのその行動に対してまともな対応を取る事が遅れたナナエルは、素っ頓狂な声を上げる事しか出来ず、メローナの行動を許してしまう事となった。
 
「っ! 一体何を―――」

 しようとしているの! と、言おうとしたナナエルの言葉は途中で途切れた。口にだすより先に事が始まったからだ。
 瓶に残っている聖乳の量が既に半分に差し掛かる状態で、メローナが抱き付いた、つまり一人分の体重が追加された。それが意味する所は只一つ。重力に従った落下。メローナが行おうとしていたのは、ナナエルを地面に落とす事だったのだ。だが、それを知った所で、眼前にいるメローナを即時に剥がす判断力を、羞恥と驚愕と落下によって失っている彼女に求めるのは、いささか酷であろう。

「きゃっきゃぁあ~~~~~~~~~~~~!!」

 結局、ナナエルは対した事も出来ず、されるがままに地面へと大の字で叩きつけられた。元々そんなに高い高度で浮いていた訳ではないので、大きなダメージを受ける事はなかったが、本当に彼女が危惧するべき状況なのは、地面に落とされた事ではなく、メローナに組みつかれている事だった。

 メローナの能力は自身の身体の形を瞬時に、また自由に変化させる事である、さらに、硬度を柔らかくしたり、硬質化したりする事も容易に行えるのだ。

 さて、それでは本題に戻ろう。

 地面にメローナによって組みしかれているナナエルに、メローナが自身の能力である変化と硬化を使った場合、彼女はどうなるのであろうか。

 その答えは、メローナの硬質化能力を手首、足首、腰、二の腕、太股で巻き付くように使われ、大の字で身動きが取れないように拘束されたナナエルの姿を見れば、誰でもわかるであろう。

「フフ、捕まえた」

「く!」

 既に拘束を終えて、覆いかぶさる必要性もないのだろう、ナナエルから少し離れた位置から聞こえてきたメローナのその間延びした声も、今の彼女にとっては恐怖であった。これから何をされるかわらないのだから、その畏怖も当たり前だろう。

「それじゃあ、ボクととっても『楽しい』事をしようか」

 そんな声が聞こえたと同時、ナナエルを拘束していた桃色の物質が不規則に蠢き始めた。その現象に、彼女は言葉を無くして絶句している間にも、物質は徐々に変質していき、やがて彼女が拘束されている桃色の物体から伸びる様に、数えるのも億劫なぐらいのおびただしい数の手の形をした何かが姿を現す。それらはなんの抵抗も出来ないナナエルの身体に向かってゆっくりと吸い込まれるように近づいて行く。

「君はどんな声でないてくれるのかなぁ~。楽しみ」

 言い知れない恐怖に身をすくませていると、そんな楽しそうな声がナナエルの少し離れた所で聞こえた。既に必要な拘束は終わったのか、メローナ自身の能力によってナナエルから離れ、彼女を見下ろす位置で楽しそうな表情を浮かべている。

「や、やめなさいよ!! やめなさいってば!! 離せ!! 離せぇ~~~~~~~~!!」

 叫びは、意味を成さない。そしてその怒りを帯びた悲鳴が、ナナエルを待ち受ける地獄の一夜の始まりを知らせるセリフであった。



「あひっっあひゃぁあははっははっはははははは!! やめっっやめぇええへっへへへへへ!! いひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! あはははははははーーーー!!」

 けたたましい笑い声が夜の静寂を打ち破っていた。その笑い声は自然と出ている物ではなく、意図的に吐き出させられているようで、どこか苦しさを感じられる声であった。それは、まるで敗者の末路を語っているようでもあった。

「く、くすぐったぁああはっはははははははは!! いっいいかげんにっっぁぁははっはっはははははははは!! しなっっしなさっっはひゃぁああはひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! やっっあぁあああははははっはははははっっいやぁあ~~~~~~!!」

 その声の発信源である少女ナナエルは、自分をこんな状況に陥れている元凶である少女へ行為を止めろと叫ぶが、身体の至る所から伝わってくる耐え難いくすぐったさに途切れ、言葉半ばで終わってしまう。

「負けた者に対するお仕置きだよ? 止める訳ないじゃん? それに、苦しまなきゃお仕置きじゃないし」

 悪戯っぽい笑顔を浮かべたメローナはそう言うと、先程溶解液によって衣服を溶かし、素肌をさらけ出している腹部から首下までを、拘束具から無数に生えている桃色の手でもっと強くくすぐるように動かし、また鉄のブーツ鎧で隠されていた脚もその手を使って脱がし、ナナエルの細く、白い足を無慈悲にも何十本の手、何百本の指でくすぐり始める。

「ふっふざけっっふひゃぁあははっははっははははははっははははははは!! もうっっもうやぁああはははははっはあっははははははははははっはははは!! ぁっっんぁあぁあ~~~~~~~~~~~!! だめぇええへへっへへへへへ! だめだめだめぇえ~~~~~~~~~!! いやぁあははっはははははっははははははは」

 メローナから発せられたあるまじき発言に、そのお仕置きをされている当人である彼女は激昂したかのように声を荒げようとするが、それすらくすぐったさから来る笑い声にかき消される。そんなナナエルの様子は、どうしても責め手の嗜虐心、メローナの純粋な悪戯心を大いに刺激する。その思いは、異形の手から送られてくる逃げ場を作れないくすぐったさが無情にも増加するという形になってナナエルに襲いかかる。

「あはははははは!! いやぁはははっはははははははは!! て、天使にこんなことしてっっんふふふふ!! ぐひひひひひひひひひひひ!! 良いとっおもってっっぁぁあ!! 思ってぇえ~~~~~~へへっへへへへ!! あははははーーーーっははっははっははははは!!」

 地上の人間にこんな恥ずかしさを通り越した悪魔の所業を受けている。その事実はナナエルのプライドを酷く汚す。が、頭の中がくすぐったさで満杯になっている今の彼女はそんな羞恥すら感じる暇などなく、ただされるがままに悶え、笑い、苦しみ続けた。

「ぐふふふふふふふふ!! ぐひっっぎひひひひひひひひひひひひ!! ひひゃっっ、ひゃははは…………!! っっっ!! あ~~~っははははははっははっははははは!! あはは!! あははははははっはははははは!! くっっくあぁああ~~~~~!!」 

 ナナエルを苦しめている無数の手は、逃げられる動きをさせないように彼女の身体を拘束している桃色の物体から伸びており、それらがナナエル―しいては女の子がくすぐられると到底我慢できる箇所ではない箇所全てに密着し、各々の好きなようにくすぐっていた。
 その無数の手によるくすぐりは、ナナエルに耐えるという選択肢を初めから与えず、一瞬の我慢なく彼女を笑いが織り成す地獄のような拷問に陥れた。
 
「あひゃぁああはっはははははっははははははは!! いっひっ!! きひひっひひひひひ!! ひはぁああはっはっははっははははははははは!! もっだっっいやぁああははっはははははは!! はひゃっっふひゃぁあっひゃひゃひゃひゃひゃ!! うひゃぁはははははははははははははははは!!」

 身体を捩り、くすぐり責めから守ろうとするも、手足首や腰、太股を拘束する桃色の硬質化した物質はその行為を決して許さず、ビクビクと僅かに痙攣しているかのように震わすことしかさせず、否応なしに吐き出されるナナエルの甲高い、それでいて妙に艶のある笑い声はメローナの耳に心地よく伝わっていく。

「いやぁああ~~~~~~!! いあっっあ!! あぁああ~~~~~~~~ははっははっははははは!! もうやめなっっんひゃはははっははははは!! ひひゃぁあはっははっはははは!! あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! やめなさぃぃぃっひひひひひひひ!! ひひぃあ~~~~~~~~~~!!」

 ナナエルはメローナが飽きるか自分が壊れるかのどちらかをしなければこの状況からは逃げられない事を薄々と悟っていたが、それでも身体が無意識に反応しているのか、肢体は無理にでも暴れ、弱点を隠そうと奮起する。しかし、そんな彼女にとって奇跡的状況が達成される訳もなく、逆に強引に身体を動かしたせいで、ナナエルのミニスカートが捲れ、彼女の秘部を覆い隠す水玉が各所に散りばめられた逆三角形の形をした布切れが公の場にされされる。だが、それに彼女が気付く様子はない。

「くっくくくくくくすぐったぃい~~~~~~~!! いはははははっはははは!! きひひひっっきひゃあははははっははっははははっははははははははは!! もうやだっっもう死ぬぅぅぅふっふふふふふ!! こんなのじんじゃぅぅぅううううう!! いやはははっはははははは!! やだあああはははははははははははっはははははははは!!」

 発狂したかのように笑い、悶える。首はイヤイヤと左右に揺れ、それに釣られるように水色の髪がなびく。くすぐったさによって閉じられた目からは涙が零れ、逆に閉じる事を許されない口からはしっとりとした涎が伝い落ち、汗が身体中から吹き出しながら身悶えるその様は、彼女が味わっている苦しさを物語るには、あまりにも充分すぎる素材であった。

「あはははははははははははは! も、もうじゅうぶんでっっぃいあぁああはっははははっはははははは!! もう充分でしょぉ~~~!! やめっっこれとめてへへっへへへへへ!! とめひぇへへへへへへへへへ!! いやあぁあはははっはははっはははっはははは!! くすぐったいのやめてぇえええええええ!! あはははははははははっははっはははははは!!」

 そんな彼女の懇願虚しく、拘束具から伸びる桃色の無数の手はナナエルの身体を延々とまさぐり続ける。首筋、腋の下、わき腹、お腹、太股、膝頭、向う脛、足の裏、その他ありとあらゆる箇所を徹底的に、そして容赦なく苛め抜いていく。その刺激はいかに天使といえど、女の子であるナナエルが堪え切れる物ではなく、彼女はなすがままに吠え、叫び、笑い苦しみ続ける。

「ぎゃはははっはははははははは!! いやっっそこいやぁああはははっははははははは!! あっ! あ! あ!! あっ!! あぁあ~~~~~~~~はははっはっははははは!! あはは! あははははは!! あはははははははははっはははははは!!」

 おそらく敏感である事は間違いないであろうナナエルの腕の付け根を責めようと、何十もの腕がこぞったかのように集い、我先にと競い合うように触れては、一本の腕が持つ五本の指で好きなようにくすぐり始める。
 腋の下全体を細かく刺激するようにコチョコチョと、ヒクヒクと震える腋の下を撫でる様にサワサワと、腋の下でもさらに過敏であろう窪みを押して刺激するようにグリグリと、指先で触れるとビクンと跳ねる反応を楽しむようにカリカリと、指が行う事が出来るありとあらゆる行動を用いて、ナナエルの腋の下を責め立て、彼女を苦しめた。

「わっわきっぃいぃぃいひっひあああああ!!! あは!! ぎゃはははっははっははははははははははっはははははは!! そんなのっっだめっっ死んじゃう!! ほんとっほんうふふふっふふふふふふ!! 本当にしんじゃうからぁああははははっははははは! やめっっくすぐったいぃぃぃいい!! 腋、だめぇええへへへっへへへ!! だめぇ~~~~~~~~~~~!!」

 腋の下で暴れる無数の手に、ナナエルはロクな抵抗も出来ずに笑い悶えた。今直ぐにこの手を払いのけてくすぐったさから解放されたい。そう思うも、その思いを実現させる方法は彼女には残されてなく、今彼女に許されているひたすらに笑い続けることしかナナエルに出来る行動はなかった。

「あはっはははははは!! やっっぁあ!! やっやっっいや!! いやぁあああはははははっはははははははははは!! だめっっだぁああはっはははははは!! うひゃひゃひゃひゃ!! いっっぎ!! んゃぁああ~~~~~~~~~~~~~!! ぎゃははは!! いぎゃああははははっははははっはははははははははは!!」

 溶解液をまともに浴びたせいで服が服の意味を無くし、隠す事無く露わになった彼女の豊満な胸にも、腕は容赦なく接近し、くすぐりに掛かる。
 先端で主張する突起を刺激しつつも、焦らしているのか、わざと掠める様にクリクリと、二つの大きな膨らみ全体が持つ性感帯を途方もないくすぐったさに変換させようと幾多の指が協力してコチョコチョとくすぐっていく。

「いやっっはぁぁあああ!? はひっっひぁぁぁぁ~~~! んひぃ!? ひぁっぎひひひひひひ!! ひっひひゃ! はひゃぁあああはあはっはははっはははっはははっははははは!! きひゃひゃひゃひゃっぁあぁあ! んぁああははははっはははは!! やめっそこくすぐるのっっんぐぅぅうふっふふふふふふふ!! ふ、ふぁぁああ~~~~~~~~!!」

 性感帯をくすぐられた事によって、ナナエルに甘い声が混じる。が、その甘美な刺激すらくすぐったさによって上書きされては、笑い声を放出する、しかし、時折くすぐったさを上回る快感がナナエルの全身を駆け巡り、思わず嬌声を上げては、くすぐりが強まり、瞬く間に官能を刺激する声はくすぐったそうな笑い声に変わる。そんな生き地獄のような苦しみをナナエルは味わっていた。

「む、むねやめぇええへっへへへへへ……! っっんぁあぁああ!? あひっっいぎひひひひひひひひ!! ぎひゃぁああひゃひゃひゃひゃひゃ! あひゃひゃ!! ひゃははははははははははッはははは! はっはぁああ~~~~~~!! あははっはははは!! こんなのやっやぁ~~~~~~~~~!! いやぁぁあはははっははっははっはははははは!! あははは!! んぎゃははははははははははははははははははっはははは!!」

 白い素肌をさらけ出している以上、腋の下とほぼ同等に弱い箇所であろう腹部、わき腹にも桃色の手は容赦なく張り付き、彼女に最高の責め苦を与えんと如く轟き、這い回る。
 柔らかいわき腹をくすぐったく感じるような絶妙な力加減で揉むようにムニムニと、細く引きしまったお腹に悪魔が悪戯するかのようにツンツンと、お腹全体をまんべんなくくすぐり、ピクピクと痙攣する様子を楽しむようにコチョコチョとくすぐり、ナナエルを絶叫、悶絶させ、この世の地獄のような時間を体験させる。

「あっっ!! そこはっそこはぁああははっはははははっははははは!! 弱いぃぃ~~~~ひっひひひひ!! そこもよわいってっっんやあぁああははっはははははっははははははは!! たすけっったすけひぇへへへへへへへへ!! いひゃぁあ~~~!! あひゃぁあはっははっはっはっはあっはははははは!! あはは!! あははははっはははははははは!! もまないでっきっっ!! き、つぃいいいひっひひひひひひ!! いひゃあああはははっはははははは!! 無理っっむりぃぁあははははっははははっはははっははははは!!」

 腹部周辺から湧き起こるどうしようも出来ないくすぐったさをなんとかして緩和しようと、ナナエルは身を右に左に必死に動かそうとするが、今まで散々試して無駄だった行為が今になって突然功を成すなんてことが起きる筈もなく、頑張りは当然のように途方に終わり、無数の手から繰り出される耐え難い苦しみにナナエルは声を大にして悶え、笑い続ける。

「やっっもうやぁああははははははっはははははははは!! 苦しいぃいいひっひひひひひひ!! 苦しいってばぁああははっははははははっははっはあ!! もうゆるっっゆひゅあぁああはははっはははははははは!! 良い、もういいでしょっっかいほっっかいっっいひゃぁあはははっはははっははっはははははは!! 解放してぇえええ!! んひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」

 そんな彼女の願いなど聞き届けられる筈もなく、無数の手は今度はナナエルの足を集中的に責め抜き始めていた。同時に、上半身のくすぐりはナナエルに足へのくすぐったさを存分に味あわせたいのか、先程までの激しさはなりを潜め、今は軽くコソコソと全身を弱めにくすぐっていた。これにより、彼女にほんのわずかな余裕を引き出すと同時、今から行われる足へのくすぐりの体作りも完了させた。
 そして、足への本格的くすぐりが始まる。
 程良い肉つきの太ももの形を変形させるようにグニグニと、震える膝小僧をさらに振るわさせようと膝の中心でモゾモゾと、彼女の細い向う脛を、苦しまそうと足の甲から膝の下まで伸びる筋を人指し指一本でツツーと責めていき、彼女に逃げ場のないくすぐったいという感情をその肢体に送りつけ、そこから帰ってくる反応を楽しまんと指を動かし続ける。

「んやぁあぁあ~~~~~~~~!! いっぁぁ~~~~~!! あひひひひ!! ひはぁあ~~~~~~!! あぅ! んふふ!! ふひゃぁぁぁあははっは!! ひゃめっっひゃめぇぇええへへっへへへへへ!! くひひ! ひっひぃぃ~~~~~!! ぁぁあぁ~~~~~~~~~~~~~~!! か、かんじちゃぅぅうふっふふふふふふ!! もぞもぞっっらめぇぇ~~~~~…………!! ん~~~~~~~~~~~~~~ッッ!!」

 それは決して大笑いするほどの責めではない。だが、確実に我慢できるほど優しい責めでもなかった。今までのくすぐりによって紅潮しきった顔からは、決してぬぐい去ることの出来ない笑みが浮かび、くっくっと必死に耐え忍ぶ声が夜の草原に静かに響き渡る。

「きいひひっぅ!! んあっっあふふ!! ぎひひひひひひひひひ!! やっやぁぁ…………もうっっ!! こんなのっあふぅぅうう!? ふいあぁあぁ~~! あっあひゃっぁぁあぁああ~~~~~~!! きひひひひ!! くっふっふふふっふふふ!! くっくっぁぁあ~~~~~~~~~!! んあぁっっいひぃぃあぁあぁあ…………!」

 だが、そんな耐え忍ぶ行為も直ぐに無駄となる。ナナエルが脛から太ももまでの責めで苦しんでいる隙に、ある場所へと接近していた数十本もの腕によって。

 ナナエルがそれに気付いたのは、ヒンヤリとした感触をそこから感じたからだ。まさかと青ざめつつ、笑い出したい衝動と必死に戦いながら彼女は視線を冷たいと感じた場所に向け、正体を知ったと同時に絶句、そしてがむしゃらに懇願し始める。今から行われるその行為を止めようとするために。

「ちょっちょっと!! おねがい! そこはっはうぅうふふふふふふふ!! ぐひひひひひひひひひ!! そこだけはっあっあぁ! あははは! はひひっひひひひひ!! おねがいっぅそこは狂うっっ狂うってば!! おねがっおねっっっんぁ~~~~~~~~~!!」

「あ、やっぱり君もそこは弱いんだ。ま、当然だろうね。だけどボクは絶対に止めてあげないけど」

「ちょっと、待っ――――――――――」

 事態を察知したナナエルが何かを言う前に、そこに接触していた腕全てが活発に動き出した。
 腕が振れていた場所は、足の裏。そこに無数の腕が集まり、ナナエルの気を狂わそうと、その指全てを動かし責め立て始める。足の裏全体をくすぐるようにワシャワシャと、くすぐったいと感じる足の裏に数ヵ所点在する敏感なツボを押し込むようにグッグッと、足の裏を少しも動かさせないように数本の腕で押さえつけている状態からのそのくすぐりは、彼女に声にならない叫び声を上げさせる。同時、今まで緩やかだった上半身へのくすぐりも再び激しさを取り戻し、笑い地獄にナナエルを再び招きいれた。

「あぎゃっっいぎゃぁあああっははははっはははは!! ぎゃははははは!! うぎゃはははははははっはははははははははははは!! やめっっいやぁああはははははははははははは!! あはは!! いぎゃはははははははははははっははははははははははははははははははあははははは!!」

 今までの可愛さをはらんだ声とは違う、正真正銘の苦しさしか感じられない笑い声をナナエルは上げる。今彼女の頭に訪れているのは、くすぐったいという感情だけなのだろう。その他の感情、思考など入る余地もないぐらい、笑いたいと言う感覚で埋め尽くされているのだろう。そう察する事が容易なぐらい、今の彼女は乱れていた。

「くすぐったいくすぐったいくすぐったいくすぐったいぃぃぃぃ~~~~~~~~~~~~~~~~!! いぎゃあはははははははははっははははは!! 全身がっっ全身がくすぐったぁあぁ~~~~~~~~~~~い!! あはははははははは!! あはははははははははははあははははははははははははははは! んぎゃああはははははっはははははっはははははははははははははっはははははははは!!」

 先程までとは比べ物にならない力で拘束から脱しようと力を込めるものの、全身を縛りつけている拘束は固く、彼女をくすぐりから解放させるような事は絶対にしなかった。

「しぬっっじぬぅぅぅううぶひゃははははっははははっははははははははっはははははは!! 本気でっ本気で死んじゃうぅうひゃははははっはは!! あはは!! うぎゃははははははははははははははっはははははっははははははははははははははは!!」

「大丈夫、ボクは絶対に誰かをお仕置きで壊したりなんかしないから、安心してお仕置きを味わってね!」

「いやっっいやいやいやぁあはははっはははははっはははははははははは!! だめっっやぁあぁあははははは!! ひぎぃぃぃひっひっひひひ!! ぎひゃぁああははははははっははっはははっはははははははははははははっははははっはははははははは!!」
 
 怒涛の勢いで押し寄せてくるくすぐったさに対する防衛手段を何一つ持たないナナエルは、むせび泣き、苦しみ笑うことしか許されていない。
そんな彼女がその後どうなったのかは、お仕置きを施している当事者であるメローナのみが知る。

「ふっふ~、気絶した後は全身スライム振動責めなんてどうかな? 君はどこまで耐えられるか、楽しみ~」

 絶え間なく襲い来るくすぐったさに頭が真っ白になっていき、意識が朦朧とし始めていたナナエルの耳に、メローナのそんな言葉が聞こえた気がした…………。

 どうやら彼女の地獄は、一夜だけでは終わらなさそうである。





まだ、地獄は始まったばかりだと言う事を、ナナエルは知らない。






エンド

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No title

ナナエルさんマジかわゆす!!

存分に楽しませてもらいました!!

こういうコラボ企画すっごい楽しいですねww

またやってみたいですw

ところで・・・ピンク髪のツンデレっていうと・・・

ルイズとかハマーン様ですか!!

ああいうキャラも好きなんですね!!

ハマーン様はロリィ時代もあったし!

流石ソーダさん!!

No title

こんばんはアクリスです^^
お声かけありがとうございました。
作品を拝見させていただきましたが実に臨場感ある良い作品でした。
その文才を分けてもらいたいくらいですw
さて、これから度々立ち寄らせていただくと思いますが何卒よろしく御願致します。
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Author:ソーダ
SS制作しているブログです、淡々とやってまいります。これからも

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