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再掲載 







 ここは、人間と、魔生物と呼ばれる生き物が、互いに殺し合ってる世界。
 人間は、武器と知恵を使い魔生物を駆逐し、魔生物は、力と術を使い人間を殲滅する。そんな世界。

「――っは、はぁ……、はぁ……!」

 その世界のどこかに、日差しの差さない深くて暗い森があり、そこを一人の少女が走っていた。

 年は十五にも満たないだろうか、まだ幼い顔立ちをしており、そのあどけなさを残す端整な顔は、今まで散々走っていたのか汗と泥により薄く汚れている。

「はっ、はぁ……どうして、こんな……」

 なぜ、自分がこのような目に合っているのか。自分はただ、この森にどんな呪いも解ける泉があるという話を聞いて、それを飲ませば町で魔生物に襲われた友人を助けられると思ったから、森にある泉の水を汲みにやってきただけなのに。

 年端もいかない彼女には、まだ分かっていない。そんな水があるなら、なぜ町の大人達が汲みに行かないのかを。そもそも彼女がいる森は、人間がいられる環境ではないのだ。

 この森を住処とする魔生物は、そこらの魔生物とは違い、大人十人が集まってやっと一体倒せるかどうかのレベルで、また、泉の力かどうかは不明だが、彼らが絶対に持たないとされている知能を持っている。

 知能を有しているから、魔生物の対抗手段が豊富な町には魔生物は近づかない。しかし、一度森に足を踏み入れば、たちまち彼らの栄養となる。

 故に大人はこの森に絶対に近づかないし、近づけないようにしている。だが、それは完全ではない。どうしても言うことを聞かず森に入る人間はいるし、森に入っても大人が気づかない場合もある。彼女の場合は後者だった。

 彼女も、町の子どもの例に漏れず、森の恐ろしさを充分教え込まれた。しかし、あくまでもそれは人伝に聞いただけ。だから彼女は、友人の為に危険だと言われている森に入るのを戸惑いはしても、躊躇いはしなかった。

 その結果が、これ。彼女は運よく森に入り、しばらく泉を探していたのはいいものの、道中、魔生物に見つかり、襲い掛かられ、必死に逃げているという今に繋がる。

(やっぱり森になんか入っちゃいけなかったんだ)

 追いかけられて、命の危機がすぐそこまで迫っている状況になって、初めて彼女は森の恐怖を知り、町で散々言われた事に納得し、現状に後悔を覚える。しかし、今更それを認識しても、時既に遅く、最早彼女は手遅れ、もしくはそれに近い状況だった。

 少女は気づかない。彼女が走っている道が、森の奥へ奥へと繋がっていることを。

 少女は気づけない。後ろから彼女を追ってくる足音が、彼女をその道へと誘導していることを。

 少女は気づかない。奥へと進ませるその道は、彼女を地獄へと誘う悪魔の道だという事を。

 そして、何も出来ずただ走って逃げることしかできない少女は、間もなくして、地獄を味わうこととなる。
 それは、少女からすると、あまりにも唐突な出来事だった。

「……え? きゃ……あ……、――――――っ!?」

 突然、彼女が走っていた地面が陥没し、直径二メートルの巨大な穴となったのだ。
 あまりにも突然すぎるその事象に、成す術もなく少女は穴に吸い込まれていく。かに見えた。

「…………は、 はぁ……、あ、危なかった…… 何で急に地面が!?」

 少女は、偶然にも地面が沈んだ周辺にあった無数の木の根の一本を咄嗟に掴み、ぶら下がることで、奇跡的に落ちずに済んだのだ。
 この時、助かった。と彼女は思った。根っこを伝って這い上がれば、今は助かると、思ってしまった。

 しかし、悪夢は既に始まっていた。

 根っこに掴んでどれぐらい経ったか。その時、なんの前触れもなく、シュルシュルと急に何かが動いている音が彼女の耳に届いた。そして、疑問に思っている彼女の腹回りに何か細長い物が触れ、無造作に彼女の腹部を服越しに撫で回した。

「ふひゃあ!? あ、あひひひひひひぃ! な、何!?」

 突然、彼女に襲い掛かったその刺激に、耐える間もなく笑い声が吹き出し、思わず手が離れそうになるが、なんとか持ちこたえる。

「く、くすぐったいいいい!? なにこれ、なんでええへへへへへ」

 何が起きてるのか分からない、分かってるのは、何かが自分の体をくすぐって来る事だけ。

「やはははははははは!! いやああははははははははは!! やめてええええ!! やめてったらああああははははははっはははは!!」

 彼女をくすぐる細長いソレは、どんどん数を増やしていき、彼女の体に巻きついて、耐え難いくすぐったさを送り込んでくる。

「きゃははははははははっははっはは!! あっあっあぁ~~~~~~~~!! やああああああっ!! やああははははははあははだああああははは!!  やだ~~~~!!」
 穴の中は暗くてよく見えないが、彼女の体をまさぐっているそれは、彼女がぶら下がってる木の根っこだった。
 つまり、この森の何もかもが罠。穴に落ちればそれで良し、落ちずにぶら下がって九死に一生を経たと勘違いした相手も、くすぐって穴に落とす。
 少女に、生き残るという選択肢はなかった。彼女に与えられた選択肢は、すぐ落ちるか、苦しんで落ちるかの二択だった。
「きゃああああ!? そ、そこはああっ! だめえええへへへへへっへへ!! ひ、ひ、ひ~~~~いぁぁああ、あひぃああっっあひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」
 木の根は、ぶら下がって腕が真上に上がったがら空きになっている脇の下に数本が群がり、絶え間なくくすぐりを与えてくる。

「んひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!! ひひゃはははははははははは!! やめええ、そこやめえええ…… きゃひひひひひひひぃ!!」

 体を拘束はされてないため、少しでもくすぐりを緩和しようと思いっきり体を縦横に振るが、木の根はぴったりと彼女の動きに合わせ、脇の下へ張り付き続け、責めの手を決して和らげてくれない。それどころか、無駄に体力を消費する結果になり、却って状況が悪化してしまう。

「いっひゃああああああははははははははははは!! このままじゃああははははははっははは!! 落ちるうううう! 落ちちゃううううう!! ああはははははははは!!」 

 想像を絶するくすぐったさに、彼女は懸命に耐えようとする。しかし、年端もいかない少女の身に、この刺激を耐え切れる筈がなかった。

 木の根は、彼女の腹部にも集まっており、腕を上げることによって露出した、脇腹、臍部、腹部、下腹部といった。おおよその女性が悶えるであろう箇所に、殺到し、彼女をなぶり続ける。

「いひひひひっひひひひゃはははははははははははは!! 無理、ムリいいいいいいいいい!! こんなの、こんなの~ほほほほほほほほほ! いやぁああははっははっははははははははは!」

 木の根は、少女を落とすことだけを考え、くすぐり続ける。その考えから少女に送られてくる刺激に、手加減はなかった。

 脇腹は木の根に僅かに付随する出っ張りや窪みを用いて、撫でるようにくすぐり、臍部は、先端を使い優しく、しかし明確なくすぐったい動きをもって、責め立てていた。

「脇腹がぁああ!! くすぐったいよおおおおお!! おへそ、こしょこしょしないでええええ!! いやあああああははははははははははは!!」

 腹部は、木の根がぐるんと彼女の腹回りを一周し、それをゆっくり引き戻すように動かす事で、断続的、かつ慣れない刺激で、彼女の喉を震えさせる。
 下腹部は、数本の木の根が集まり、計画性のない攻撃で、少女にくすぐりと、同時に何か別の感覚を送り続ける。

「ひゃああああああ!? ぐひひひひひひひっひひゃははははははは! その動き、ひゃめええええ!!  ちから、ぬけりゅうううひひひひひひひいぃい!」

 事実、彼女の体が、少し、また少しと闇に沈んでいく。だが、それを止める手段を、少女は持ち合わせていない。
 木の根は、さらなる追撃を加えるべく、少女のミニスカートの中に侵入し、太ももと内股、そして少女の秘境を下着越しにくすぐってきた。

「んああああああああん!! ふぁあああああああ…… っっ!! きゃあはははははははははは!! やらぁあ!! きゃはははははははは、ふぁあああん!!」

 まだ、そういう事を知らない少女に、このくすぐったいやら気持ちいいやらが混濁した刺激は、彼女の理性の壁にひびを入れようとする。が、次に襲い掛かってきた刺激が、さらなるくすぐったさをもって、ひびが入っていたことを強制的に忘れさせられた。

「ま、まってえええへへへへへ!! 足の裏はやめてええ!! おねが、っいひゃあああああああ!? ぎひゃひゃひゃ! あーーははははははは!! あああああああ!!」

彼女を襲う木の根が、自身の細さを利用して、彼女の靴の中に潜り込み、靴を取っ払った。そして、それを見計らって無数の木の根が彼女の足の裏に集まり、集中攻撃を開始したのだ。

ある根は足の裏全体を先端で這い回り、ある根は土踏まずの部分だけを徹底的に苛め抜き、ある複数の根は少女の指と指の間全部に入り、その微妙に凸凹した部分を使って、彼女に人外のくすぐったさを与える。

「いぎゃっははははははははは!! ひひゃひゃひゃひゃひゃ!! くすぐったあああいい!! やだあああああああ!! 助けてええええええ!!」 

 無我夢中で助けを呼ぶが、ここは森の奥、どれだけ彼女が大声で叫ぼうが、笑い狂っていようが、その声は、森の外には届かない。

「もう、もう来ませんからああああははははははは!! だから、帰してええええ!! 私をかえしてえええへへへっへ!! お願いいいひひひひひゃひゃひゃひゃひゃ!!」

 もはや誰に懇願しているのかすら分からない。魔生物にとって、人間は栄養の塊なのだ。逃がす道理も、帰す道理も、彼らにはない。

「いやはははははははは!! いやあああああはははははああははははははっははは!! やめて、もうやめてええええええ!!」

 最早自分の体力も限界だ、いつ手を離してもおかしくない。そんな状態の彼女に木の根はさらなる責めを与える。
 シュルシュルと、不気味な音を立てて少女の衣服に入り込んだ木の根は、少女が疑問を持つ前に、強靭な力を持って、彼女の服を一気に引き裂いた。

「え? っや、きゃあああああああああああ!!」

 思わぬ事態に、頬を赤く染め、絶叫し、人がいないにも関わらず、女性の性か、何とか体を隠せないかと体を捻る。が、この手を離さない事には、どうしようも出来なかった。
 そして、服を剥ぎ取られ、全裸となった少女の体に、無数の木の根が迫りより、その起伏に乏しく、白く細い体を、一斉にくすぐりだした。

「ふぁあああはははははははははは!! みゃははははははははははは!! ちょ、ちょくせつはだめええええへへへへ! やめてぇ! おちるうううふひゃひゃひゃひゃひゃ!!」 

衣服による防御すら不可能となった今、彼女を襲うくすぐったさは、少女が耐えられるであろう限界の許容地を、とっくにオーバーしていた。

「いひゃははははははははは!! きゃああはははははははははははは!! だめえええええ! こんなのだめええええええ!! わひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」

 そして、これが止めだといわんばかりに、木の根は彼女の両腕に狙いを定め、ゆっくりと近づいていく。

「そ、それはあぁあ、それだけ、いひゃはははっはっ! それだけはやめてええええええ!! あひゃはははははははははははは!! そんな、こと、したらあああああはっはははははははは!!」

 少女の口から悲鳴にも似た嘆願が届く、だが、木の根はそんな忠告など無駄だ、と言わんばかりに、彼女の両腕をその細長い木の根でくすぐりだす。

「いひゃあああああああきゃああああああ!! んあああ~~はははははははははっはははは!! やだ、やだやだやだ~~~~!!」

 木の根は、少女の二の腕、肘、手の甲といった箇所をくすぐり、少女の腕の力を抜き始めた。
 その結果、ずりゅずりゅと、急速に少女の体が下に沈んでいく。そして、二十秒後には、掌の半分しか、木の根を掴んでいなかった。

「お願いいいいいい!! お願いだからあああああ!! やめてえええ!! 死にたくないいいいい!!」

 穴に落ちれば自分は死ぬ。その思いから、彼女は最後の力を振り絞り、ギリギリの淵で立ち止まっていた。しかし、木の根は、そんな彼女の限界をあっさりと上回る力で、彼女を落としに掛かる。
 木の根は、起伏の浅い胸部の頂上と、まだ何も生えてない秘部の筋を、先端を使って撫で回し、最後の仕上げにかかった。

「っふぁああああ!!  あ…………――――――」

 その耐えられない快感に、遂に彼女の手が根から離れ、少女は、深い闇の中へと落ちて、堕ちて、落ち続け、やがて消えていった。


「ふぁああ……、きゃふう……、ひぁあ、ああ……」

 あれから数日後、深い闇の中から、女の甘い嬌声が聞こえてくる。それは、あの少女の声だった。
「あふぅう、ふひぁあ、ああ、んん、ん……」

少女は、穴に落ちて死を迎えた。筈だった。少なくとも、少女自身は死ぬと思っていた。
 しかし、少女は生きていた。穴の中には、木の根など比べ物にならない無数の触手らしき生物が轟いており、少女はそこに落ち、触手が衝撃を緩和したのだ。

 だが、それは少女の幸福とはならなかった。むしろ、落ちた場所に何もなくそのまま息絶えてしまった方が幸福だったかもしれない。

 触手は、落ちてきた瞬間、少女の全身に一斉に群がり、彼女を拘束し、その嫌悪感を示す触手で少女をくすぐり始めたのだ。
 無論、少女は抵抗しようとした。が、全身を拘束されていた彼女に出来ることは、送られてくる刺激にただただ反応し、喘ぐ事だった。

 耳、首、腕、脇、脇腹、お腹、背中、腰、尻、太股、膝、膝裏、足の裏を徹底的にくすぐられ、胸と股間を延々と弄り回された少女は、何度も絶頂、失禁、気絶を繰り返しては、触手にくすぐられ、強引に覚醒させられる。そんな日々が永遠に続いた。

 ここの触手は、こうやって人間を一ヶ月近くくすぐり、そこから迸る液体を好み、さらに弱らせて、死ぬ寸前に追いやってから、その体を捕食し、栄養を取るのだ。

 また、触手は先端からある分泌液を出し、それを少女に塗りつけていた。それは、性的興奮とくすぐったさを助長させる液体であり、人間の感覚をマヒさせ、少女をくすぐりから来る快楽の虜に仕立て上げた。

 彼女の地獄はまだまだ終わらない。しかし、彼女は既にそれを地獄とは認識せず、快楽を与える天国だと認識していた。
 少女の目は朦朧だった。今の彼女は、何も考えず、触手から与えられるくすぐったさと気持ちよさに、ただただ悦ぶ人形だった。

 今、一人の人間の一生が、閉ざされた。
そして、触手に可愛がられている少女は、もう、人間とは呼べなくなっていた。
 
「ふぁあ……気持ちいい、くすぐり、気持ちいいよぉ……」

人形の天国は、まだ終わらない。彼女の精神が死ぬ、その時まで。



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